第23回セミナー開催【2019年12月01日(日)開催】
「臨床に活かせる中医師の手技」
◎講師:村元鴻先生
中医師・中国武術家/一般社団法人国際伝統中医学協会 代表理事
◎会場:お茶の水はりきゅう専門学校 7F 一般教室
今回のセミナーは本場中国で中医師の資格を取得された中村元鴻先生をお迎えしました。日本の鍼灸学校教育では深く学ぶ機会が少ない中医学と東洋医学の根本的相異について、また、先生が力を入れておられる中医学で予防医学を意味する「未病先防」の考えと未病治の意義を詳しく聞くことができました。そして、両者を包括した伝統医学の理論体系の根源を成す「気」の概念について詳しく説明を受けました。併せて、施術家は自分の体を自己管理することの大切さについて、中医師として本場で教育を受けて来られた先生が日頃から実践しておられるところの、施術家としての心構えや考え方並びに実演による体の作り方等について指導を受けました。参加した学生からは伝統医学について改めて考えるきっかけになったことや治療家の心構えが聞けて良かったといった感想が、鍼灸師からは未病の考えを臨床に活かしたいといった感想が寄せられました。推拿の実技では主として下肢を施術対象に手の作り方や手の当て方等の指導を受けました。体表への圧のかけ方などはその感覚を掴むのに皆さん四苦八苦していました。全体を通して、スライドをたくさん使っての分かりやすい講義と実技での推拿の基本のコツを丁寧に教えて頂き参加者は満足していました。